●ふわり、ふわり
▼ちょっとだけ用件があって、池袋へと出向いてきました。
▼東京の街で、一番好きなところを挙げよと言われると、僕の場合は池袋が真っ先に来ます。
新宿などと肩を並べ、規模だって全然負けてないほど栄えた街なのに、
渋谷より何かイモ臭く、新宿よりビジネスの街でも無く、何だか分からない異様な街。
それが僕の大好きな、僕の中の池袋像です。
東口の『いけふくろう』も大好きです。あんなサムい像が街のシンボルなんだもん。
▼しかし、僕はそんな池袋を代表するビル『サンシャイン』に入った事がありません。
いえ、正確にはあるのですが、ナンジャタウンに遊びに行っただけですので
あれはノーカウントでしょう。
今日用事があったのがサンシャインの近くだったので、この期に上ってみる事にしました。
▼屋上について、チリクズみたいにちっぽけになった人間や、車の流れを眺めてました。
何だかそのまま吸い込まれそうで、綺麗で。
夕方頃からちょっとだけ寄り道するつもりだったのに、気が付いたら街が灯り始めていました。
▼一つ、また一つ。
夜の闇が濃さを増すごとにちっぽけな窓に、ちっぽけな光が灯っていきました。
気が付いて下を見下ろせば、人の流れは足早に駅に向かっていました。
眺めていたら僕の周りもいつのまにか真っ暗になって、ちっぽけな光は街に溢れていました。
▼僕は一体何をしているんだろう。
ただひたすらに、暮れゆく街と行き交う人々を眺めていました。何時間も。
体は冷え切って、立ちっ放しで足も痛いのに、何故か眺めるのを止められませんでした。
本当に、僕は何をしているんだろう。
▼こんなにも世の中は動いているのに、僕は今まで一体何をしていたんだろう。
これから僕は、何を為すべきなんだろう。
僕は、何がしたいんだろう。
ふわり、ふわりと綿毛のように生きてるだけじゃ、結局何一つ見出せなかった。
ふわり、ふわりと。何処までも。
▼そろそろ、地に足をつけて、しっかり根を張る時期なのかも知れない。
もしかしたらそんな時期はとっくに過ぎてしまっているのかもしれないけど、
僕には幸い、まだ動く心臓がある。動く身体もある。
・・・だったら、迷う事なんか無いのかも知れない。正直、分からない。